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どこの会社でも起こり得ることですが、
社内のコミュニケーション不足は、見えないロスを生み続けます。
特に運送業では、ドライバーはみんな外に行って仕事をしているため、
コミュニケーション不足に陥りやすい職場環境と言えます。
会話が業務のことだけに終始してしまって、
お互いを気遣う言葉や、ねぎらう言葉が不足してしまいがちになると、
モチベーションの低下や、気付いたことを放置して高コストを招くなど、
仕事が雑になり、信頼を傷つける結果にも・・・。
トラックドライバーが集まると、
会社の愚痴や不満の言い合いになりやすいのは、
社内のコミュニケーション不足の結果、
会社に対する信頼が薄れやすいからではないでしょうか。
私がバスに乗務していたとき、嬉しかったことのひとつに、
無線で出庫や入庫を伝えると、必ず明るい声で、
「いってらっしゃい!気をつけてお願いします。」
「ハイ、おかえりなさい、おつかれさまです。」
という言葉が、心のこもった感じで返ってきました。これは効果的です。
ちょっとした声掛けや会話で、会社に対する印象は大きく変わります。
客先で荷物を積むのに苦労したとか、大型で行ったら曲がれなかったとか、
あそこのお客さんのフォークリフトはこんなクセがあるから気をつけなきゃいけないとか、
行ったドライバーにしかわからない情報が、社内で共有されるかどうかは、
「きっかけ」になる声掛けがあるかないかで大きく違うと思います。
それから、「話を聞いてほしい」ということもありますね。
ドライバーは1日の多くの時間をひとりで過ごしていますから。
助言が欲しいわけではなくて、感情に寄り添って欲しいということです。
忙しい中、仕事の場でそれができないのであれば、機会を改めてでも、
そんな場を作るのがいいと思います。飲み会だったりバーベキューだったり。
友人の会社では、月に一度会社持ちで食事会をやっています。
会議のあとに外食で、労をねぎらい、ドライバーの話を聞いてあげるそうです。
ドライバー思いの優しい社長さんの、素敵な取り組みだと思います。
「大切にされているかどうか」は、社員はとても敏感に感じ取っているものです。