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企業や事業や商品・サービスには「成長カーブ」があります。
導入期→成長期→成熟期→衰退期の4シーズンを、「ライフサイクル」と呼んでいます。
トラック運送業全体のライフサイクルを見てみましょう。
日本におけるトラック輸送の導入期を、戦後間もなくの昭和20年代とすると、
トラックによる大量長距離輸送時代を迎えた昭和40年代は、成長期の幕開け。
成長期の前半は投資に対して利益はわずかですが、次第に利益が投資を上回ります。
やがて成熟期を迎えた昭和60年代から平成にかけては、
新規参入業者の数が増えて、競争環境が激化します。
平成2年に物流二法の制定と呼ばれる規制緩和があって、
事業者間の競争促進を通じた物流の効率化が図られます。
つまり新規参入が容易になったということです。
平成15年にはさらなる規制緩和(貨物自動車運送事業法の改正)があり、
この頃からトラック運送業全体が衰退期に突入したと考えられます。
現在は衰退期も後半、閉塞感で息詰まって、数々の課題が露呈します。
ドライバーのなり手不足、燃料費の高騰、運賃の下落、事故の問題などなど・・・
運送業界は、もう10年くらい苦しい時期を経験しなければならないかも知れません。
しかし同時に、衰退期は次の時代の幕開けでもあります。
その種は、いくつも芽吹いていて、よく見ていると、次の時代が浮かび上がってきます。
技術革新や事業環境の変化など、そのヒントはたくさんあります。
本格的に新たな時代が始まると考えられる平成35年から40年、
私は50歳代を迎えます。その頃、どんな仕事ができるかとても楽しみです。
今は、コツコツと運送屋さんの経営改善に役立つサービスと経験を蓄積して、
いつか来る新時代の幕開けに備えたいと思います。