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運送業は、過当競争で運賃が崩れ、
収益を上げるのは、どこも四苦八苦です。
閉塞感の色濃い業界と言えるでしょう。
そうした中、新たに創業した運送会社が、
信念を持った価格交渉力を武器に、
計画以上の収益を上げている例もあります。
大企業ならいざ知らず、創業間もない
零細企業としては、破格の健闘です。
一方で、社保未加入などの法令違反や
従業員に過重労働を強いることでしか
収益を上げられないと考える会社もあります。
こうした運送業者が生き延びられるのは、
業界独特の多重下請取引にあります。
荷主が直接、信用性の低い運送会社に
荷を預けるケースは少ないのですが、
同業者の下請・孫請で運んでいる限り、
荷主までは、そうした情報は届きません。
関越自動車道のバス事故の、旅行会社
と運行バス会社の関係と同じです。
早晩、こうした業界構造は終焉し、
公正でない会社は、いずれ退場します。
コンプライアンスを重視する新進の運送会社が、
適正運賃で適正な内容の仕事を取って、
計画以上の経営成績を上げている例は、
次の時代の息吹と言ってよいでしょう。
現在は、そうした時流の変わり目です。
閉塞感があるのは、運送業ばかりでは
ないと思いますが、大きな時流の中での、
自社の立ち位置を再確認し、
既成概念に捕われことなく、
次の時代の生き方を模索することが、
多くの企業にとって必要な時期に
来ていると思います。
2015年まであと29日ですね。
時流が大きく変わる時期にあると感じます。