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運賃は頭打ち、燃油費は高騰、
取り巻く環境は厳しくなる一方で、
運送会社の経営者にとっては、
逆風が吹きまくりです。
この逆境を、どう乗り切ったらいいでしょう?
運賃値上げ交渉、新規顧客の獲得、経費削減・・・
もちろん、そうした取り組みはとても大事です。
でも、最も大事なことではないと思います。
毎日、荷主のところに行っているのは、
社長ではなくドライバーです。
ちょっとした荷主の変化や、目新しい情報を、
ドライバーが気づいて、社長に報告してくれたら、
営業経費をかけずとも、貴重な情報が得られます。
その情報に迅速に対応する体制ができていたら、
顧客からのさらなる信頼を獲得することができます。
厳しい局面だからこそ、人件費を削る方向ではなく、
逆にドライバーとのコミュニケーションを密にし、
さらなる信頼関係構築を、最優先課題として取り組む、
そんな会社が生き残れるのだと思います。
荷主の担当者とドライバーの人間関係が良好で、
営業訪問では得られなかったような荷物の情報が、
現場レベルの情報交換で得られて、それに迅速に対応して、
特車や増便の仕事を獲得している会社もあります。
経費をかけて新規営業するより、既存顧客との関係強化のほうが、
よほど効率がいいのは、言うまでもありません。
会社の危機的状況が、経営者ひとりの力で、
どうにかなるものではありません。
運賃をより下げて仕事を取る方針では、
立ち行かなくなることは誰が見ても明らかです。
従業員と一丸となって、より荷主の役に立つ運送会社になるという
確固たる方針こそ、この逆境を乗り切る鍵だと思います。
その時に、ドライバーが協力してくれるかどうかに、
普段からのドライバーへの接し方や、関係が表れます。
ドライバーを大事にしている運送会社の経営支援こそ、
私が最もやりがいを感じる仕事です。
そんな会社を、増やしていくことができたら、
私は最高にしあわせです。