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今週は京都の舞鶴に2日間出張で行ってきました。
舞鶴若狭道路が全線開通したので車で行くことにしました。
車があったおかげで、短い空き時間に、
舞鶴港や赤レンガの倉庫群を見て回ることができました。
舞鶴港は行ってみたかった港のひとつです。
明治45年5月、舞鶴港を船で出発した与謝野晶子は、
シベリア鉄道経由でパリまで、14日間で到着したそうです。
現在は、同じ日本海側の伏木富山港から、
サンクトペテルブルグまでシベリア鉄道経由で約23日。
明治時代のほうが、海陸輸送はスピードが速かったということです。
ちなみに、船だとスエズ運河経由でサンクトペテルブルグまでは、
35日から45日かかります。
現在の対外物流の拠点港は、太平洋側に集中しています。
企業の出荷や受入の拠点が太平洋側に集中していることや、港湾整備の状況など、
太平洋側の発展に比べたら、日本海側の整備は遅れています。
しかし将来、対外物流の半分くらいは、日本海側で荷捌きする時代が来るかも知れません。
アジア経済圏という視点で考えたら、日本海側がアジア流通の拠点になるのが自然ですし、
新潟港、伏木富山港、舞鶴港などが、対アジア・ヨーロッパ物流の拠点となることで、
太平洋側の港湾で課題となっている混雑も、いくらか解消するでしょう。
大陸横断輸送のリードタイムの短縮化や、信頼性・安定性の課題に対しては、
日本の鉄道輸送の運行管理ノウハウが役立つでしょう。
ものづくりが海外に移転しても、日本はいろいろな面で信頼性を形にした「ノウハウ」を、
海外に輸出することで付加価値を生むことができます。
そんな10年後、20年後を想像しながら、舞鶴からの帰り道は、
国道27号線から夕陽の沈む若狭湾を眺め、国道8号線に入り、
運転に飽きたら高速に乗ればいいと思いつつ、
結局富山まで7時間かけて全線を下道で走ってきました。
物流に関心があるのも、トラックやバスが大好きで、運転が好きだらか。
好きなことを起点に広がる世界は、つい考えることも大きくなってしまいますね。