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運送業で最初に取り組まなければならない「人材育成」は何でしょうか?
業務のトレーニングという観点では、トラックの運転の仕方にはじまり、
荷物の積み方や留め方、荷受先・荷卸し先でのルールなど、
様々な「仕事のやり方」を覚える必要があります。
昨日も書いた通り、それらは業務トレーニングに過ぎず、人材育成ではありません。
ドライバーの人材育成で最初に取り組みたいのは、「プロ意識」の醸成です。
プロドライバーは、トラックや荷物やお客様の伝票を、とにかく丁寧に扱います。
これが基本です。
トラックを丁寧に扱えないドライバーは、荷扱いや伝票の扱いも雑です。
それは、お客様が見ていて、決して気持ちのいいものではありません。
そして、「丁寧に扱う」というのは、気持ちの問題ではありません。
「丁寧に扱う」というのは、「技術」です。教育しないとできません。
具体的にどのように丁寧に扱うのか、これをきちんと教えることが、
すべてに通ずる「プロ意識」の基本中の基本です。
道具をぞんざいに扱うプロはいません。
それを社長が教えられるかどうかが、人材育成の成否を分けると思います。
今までお会いした社長さんで、人が育っている会社は、
社長自身が社員をとても大事に思っています。
それは言葉の端々に表れています。
社員を批判する社長さんの会社は、人が育っていませんし、
ほぼ間違いなく社員も、社長を批判しています。
プロドライバーの基本が「トラックや荷物丁寧に扱うこと」なら、
プロ社長の基本は、「社員を大切に思うこと」ではないでしょうか?