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運送業界の話です。
荷主であるお客様のニーズにできるだけ応えよう
として、お客様の要望を聞き、お客様に合わせて
限界まで努力して仕事をしていたのに、少し運賃
の安い運送会社が出てきたら、すぐに契約解除に
なりました。
何が問題だったのでしょうか。
顧客ニーズをしっかりと聞いて、できるだけ
それに合わせて仕事をする。必要なことかも
知れません。でも、ただの御用聞きになって
いたとしたら、そこには価値がありません。
その社長さんは、「できない」という一言を
お客様に言わないために、ドライバーに相当
無理をさせていました。運行管理規程の観点
からは、グレーどころか、ブラックです。
運送会社はモノを運ぶプロとして、専門家の
立場から、顧客の物流についてアドバイスが
できる圧倒的な提案力を持って、荷主と対等
な立場で取引をするのが理想です。
中小零細運送会社がほとんどできていないこと
です。みんなができていないから、できる会社
はすぐに注目されます。
これはどの仕事でも共通のことです。
私自身も、中小企業診断士として多様な仕事を
させていただいていますが、顧客の要望に
応えるばかりに、御用聞きになっていないか
よく振り返っています。
プロとして、圧倒的な提案力と専門性を磨き、
いい会社と対等に取引ができる自分でありたい
と思っています。