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おはようございます。
「設備生産性」という言葉があります。
製造業で設備がどのくらい効率的に運用され、
付加価値を生み出すことに貢献しているかを
表す指標です。
設備生産性=付加価値÷設備投資(×100)
(設備投資は有形固定資産額で計算します)
これに対してスタッフひとりひとりが生み出す
付加価値は「労働生産性」で表されます。
労働生産性=付加価値÷従業員数
「労働生産性」を上げるには、スキルアップが
有効ですが、スキルアップの結果の生産性向上
には限界があります。どんなに頑張っても人が
やる以上、上限にぶつかります。
そこで、機械化できるところは機械化すること
で、効率を上げようとするわけですが、機械化
の度合いを示す指標は「労働装備率」です。
これは、会社全体の設備投資額をスタッフ一人
あたりに換算します。
労働装備率=設備投資÷従業員数
(設備投資は有形固定資産額で計算します)
労働装備率を上げても、導入した機械を操作
するのは人ですから、人が育たないと生産性
向上に結びつきません。このときは、スキル
アップ以外に頭を使って考えられる人になる
という成長が必要です。
製造業の発展をモデル化すると、
1、スキルアップして労働生産性を上げる
(個々の技能向上が業績向上に直結)
2、機械でできるところは機械化する
(労働装備率を上げて効率化する)
3、設備の効率的な運用を考えられる人を
育てる(設備生産性を上げる)
製造業はこの繰り返しで生産性を上げて
いきます。
設備の効率的な運用を考えられるスタッフ
の中から、生産ライン全体の効率性を考え
られる人材が何人も出てきたら、会社全体
として生産性が上がることになります。
ちなみに設備の効率的な運用というのは、
チームワークの向上にほかなりません。
組織化とあわせて進めていくことが鍵に
なります。
中小製造業では、この課題に取り組む企業
が本当に多いです。いちばん成長度が高くて
おもしろい課題ですね。
それでは、今日もよい1日を!